2023年5月29日（月）本日、AnkerがスピーカーのSoundcoreシリーズのフラッグシップとなる「Soundcore Motion X600」の発売を開始しました。

　サンプルを事前に頂いたのでそちらを実際に使用しながらレビューしていきます。

　「Soundcore Motion X600」の特徴はポータブル Hi-Fi スピーカーとして 世界で初めて空間オーディオに対応(※2023年4月Anker調べ)しているという点。
　簡単に言うと、高音質かつ立体的な音響が楽しめます。

　本体サイズはそこそこ大きめ。片手で握られるSoundcore 3あたりと比べるとかなり大きいです。

　ただ、片手でも持ちやすい様にハンドルが付いていたり、奥行きは薄めだったりと置きやすいサイズ感となっています。バッテリーも搭載しているので部屋間などでの持ち運びは全く苦になりません。

　背面にはUSBポートと有線接続用のAUX端子があります。

　本体の上部に各種ボタンが配置。ぱっと見多く見えますが、右側は音量の上下と再生/一時停止ボタンと一般的な音楽デバイスのもの。左には電源ボタンとBluetooth接続ボタン、空間オーディオと低音を強調するBass機能のオン/オフボタンとなっています。よく見るとシンプルです。

　実際に音楽を再生してみました。

　まずポータブルスピーカーとして単純に音が良いですね。音の精密さや低音の聞き、どれもバランス良く自然と音楽が耳に入ってきます。後述しますが空間オーディオの有無とは別にステレオもしっかり効いています。

　そして、空間オーディオについてですが、正直なところめちゃくちゃ背後からも音が回り込んでくる！という程ではない様に感じました。

　ただ、空間オーディオをオフにして聴き比べてみると明らかな違いを感じることができます。空間オーディオオフだと「今目の前にあるこのスピーカーから音が出ているな」というのが明確に感じますが、オンにするとスピーカー外というか、その外側、より大きな場から立体的な音を感じることができます。

　体を包み込むような…みたいなのを期待すると厳しいかもしれませんが、単純に楽曲の音の立体感が増していて心地よく音楽を楽しめるので空間オーディオはオンがおすすめです。

　そしてワイヤレスのハイレゾ再生ですが、こちらも試してみました。iPhoneは本体自体がワイヤレスでのハイレゾに対応していないので、対応しているAndroid端末（今回はGalaxy S23 Ultra）を使用しました。（音源はAmazon Music UnlimitedのULTRA HD音源を使用）

　音としては、より音が精細になり低中高音のそれぞれのキレもまして良くなっている感覚がありましたが、普段遣いでiPhoneのSBCとめちゃくちゃ差があるかというと、そんなに気にしなくてよいかなという感じもします。あくまで聴き比べをしようとして聴くと違いはあるが、別にそれ単体で聞き続ける分には何も困らないし、音質的に損をしているというレベルでもないと思います。

　ちなみにスマホでワイヤレスハイレゾを再生しようとすると、スマホ自体の対応・音源の対応/サブスクなら配信側の対応も必要となり確認含めてまだまだ面倒な事が多いです。

　「Soundcore Motion X600」本体はIPX７防水にも対応、最大12時間の連続再生も可能と結構アクティブにも使えます。

　Soundcoreアプリを使えばイコライザーを自由に設定ができ、より好みの音で再生ができます。

　全体的に感じたのが非常にシンプルな作りとなっています。付加価値としての空間オーディオやハイレゾ再生、イコライザーなどありますが、どれもわざわざ気にするのは必須ではなく、シンプルにスマホで無線接続したらすぐにいい音で聴けるスピーカー、という作りだと感じました。

　価格は税込¥19,990。そこそこしますが、日頃音楽をスピーカーで聴くのであれば室内から室外まで持ち運びやすく音質も上々と見合ったデバイスではないかと思います。

　初回300台限定で¥2,999分となる15%のAmazonポイント還元も行われています。

　本日発売となったのはスペースグレーのみで、ブルー、グリーンは6月下旬以降に発売予定。そちらのカラーが欲しい方はちょっと待ちましょう。

　あと付属品はUSB-C to Cケーブルのみです。充電アダプタは別途必要になります。