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シューティング×拠点制圧シミュレーション「三極ジャスティス」レビュー。各プレイヤーがSTGステージを作り攻略しあう近年稀に見る超骨太ゲーム
2018/06/09 11:30
シューテ_ィング部分だけみればシンプルなのですが、とにかく複雑に絡み合うシステムがスマホゲームとは思えないほどしっかり出来ていて、独自性があり面白いゲームです。
まず基本のシューティング。見下ろし型の自由移動&360度全方位型で、ショットはオートなので画面左の疑似パッドで自機を操作するだけでOK。
簡単なのですが、動きが軽快なのとオートショットのターゲッティング性能が良く、画面内を滑るように移動し続けながら攻撃することができ、これだけでも超爽快です。
一瞬だけ動きをブーストする「ACTION」と、各キャラ毎に特殊攻撃ができるスキルがあります。
いずれも使うと一定時間使用できなくなるので、使い所を見極わめて使用しましょう。
1ステージは最大3分で、ステージ内が複数ブロックに区切られており、各ブロックのボスを倒すと次に移動が可能、最後のブロックの敵を全滅させればクリアです。
シューティング部分だけみれば爽快ではあるもののやることはシンプルなのですが、このゲームはここからが本領発揮。
戦場は三角形の頂点を結ぶようにポイントが設置してあり、この一つ一つがシューティングのステージとなっています。
オンラインで多くのプレイヤーが参加し3つの陣営の各プレイヤーが敵陣のステージをクリアして破壊、そして自分が作ったステージを置くことで拠点を制覇し、戦場を制圧していくことが目的となります。
ステージの体力は設置したプレイヤーや状況によって変わるので、破壊にはなんどもステージに挑まなければならないこともあります。
基本的に全てのポイントを制圧すればクリアですが、一回の戦場には制限時間があり、完全制圧に至らない場合は終了時に最も多くポイントを稼いだ陣営が勝利となります。
オンラインで多数プレイヤーが参加する形なので、チャットも用意されており味方と相談して敵拠点を攻撃したりもできますが、各プレイヤーのロボットで表されているので、どこを集中して攻撃しているのかなど見た目だけでもわかります。
敵対勢力もありますが、状況としてはチャットをしなくても十分楽しめるオートのゆるい共闘という感じから入れます。
高難易度マップなどやりこみ勢が参加する戦場ではプレイヤー同士の綿密な連絡も必要ですが、そこまでしなくてもメインのストーリーを進めることは十分できます。
そして自分が設置する際のステージですが、メインメニューの拠点製作から作ることが可能。作るといっても仕組みは簡略化されており簡単にできます。
ここでは自分の所持しているキャラクターをマップに配置するだけで作ることができます。
各キャラクターはシューティング部分で戦わせる以外に、指揮官としてのスキルをもっている場合があり、ここではそれが役に立ちます。
ステージを作成したら、テストとして自分でそのステージを遊ぶことも可能。他プレイヤーが嫌がる最適な組み合わせを見つけましょう。
他にも、ロボットバトルらしくロボットの改造や武器の作成に強化、キャラクターの育成とやることが満載です。
とはいえ、一つ一つの要素はわかりやすくちゃんと全体のテイストに根ざしているものなので、遊んでいれば基本の部分は自然と理解できるようになっています。
ただ一方で拠点制圧やシューティング周回のコツなど研究しだすとかなり深いシステムになっておりやりこみ要素が充実もしています。
最後にストーリーですが、これもかなり凝っています。
プレイヤーは現在で死亡し、日本が3つの陣営に分かれて戦争している未来で蘇らせられ、いずれかの陣営の属して戦わないといけません。
ただこの3つの陣営も、クーデターを起こして日本の政体を官僚専制にした「カスミガセキ」と山陰を拠点にゲリラ戦を続ける「ヤオヨロズ」、犯罪結社「ダクシス」と、ぶっちゃけちょっとやばそうな軍政組織とテロリスト×2とロクな陣営がありません、酷い未来だ。
実際にプレイヤーはどこかに属してストーリーを進めますが、正直どこも怪しさ満点で、おそらく単にそこに属するからそこに準拠するという流れではなく、いずれ自身が属する組織も含めいずれもモメることになりそうで、それも楽しみです。
ちなみにプレイヤーは強制的に復活させられたせいで3日に1回薬を打たないと死ぬというエグい設定もついています。これもどこかで活かされていくはず。
シューティング部分だけみればライトなゲームだったはずなのですが、それがリアルタイムに陣地を奪い合うシミュレーションが加わり、自作ステージを作って設置し、と複数要素が集まってくることで、実際に1回の戦場の戦いを終えるだけで大作ゲームを遊んだ感覚になります。
正直、スマホオリジナルの新規タイトルでここまでやるか、というくらいガッツリな作品となっており、遊び応えは十分です。