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「ポポロクロイス物語 ~ナルシアの涙と妖精の笛」レビュー。穏やかな雰囲気はそのままに操作や戦闘、進行もスマホ向けに進化
2018/05/12 11:15
「ポポロクロイス物語」といえば、初代のPS版から温かみのあるイラストや世界観、それでいてRPGとしてはしっかりと出来ているというまさに遊びとしての王道が詰まった万人に愛される作品でした。
本作はその最新作、物語は時を経て子供だった王子は青年となり新たな物語が幕を開け、ハードもスマホに移行したことで手軽に遊べつつ、指先で操作し易いよう進化しています。
やはり注目は物語。温かみのある雰囲気はもちろんですが、忍び寄る不気味な存在やじわじわと加速していく冒険は目が離せません。
のんびりとした雰囲気から始まるからこそ強調される敵が物語のアクセントになっています。
またグラフィックも今のスマホは当時のコンシューマ機より遥かに美しく滑らかで表現力も豊かです。声もしっかり入っていて盛り上げてくれます。
スマホらしく戦闘はクエスト型。進めていくとバトルの前後に物語が進行します。
気になる戦闘の形は陣形を意識して行動順を決めるというちょっとめずらしいタイプ。
画面下の各キャラのアイコンがゲージになっていて、貯まるとタップで画面上にある行動順に入り左から順に攻撃を行っていきます。行動順は敵味方共通なので如何に敵より先に行動順に入って攻撃するかが重要。
逆に全ての敵の攻撃前に入れ続けることはできないので、敢えて少し待ってから一気に複数キャラで叩く、といったタイミングを見測る戦略が必要です。
そしてアイコンの上にあるゲージがたまると上フリックで必殺技の発動が可能。なんと必殺技は行動順に関係なくフリックのタイミングで即発動!
行動順と必殺技を併用することで効率よく戦うことができます。
そしてもう一つ重要なのが陣形。キャラクター毎に横一列や正方形に4マスなど攻撃範囲が決まっているので、敵の配置を見極めて最適なキャラで攻撃をしないと取りこぼしがあったり無駄に攻撃回数を重ねないといけないことになります。
コマンド自体は通常攻撃と必殺技しかありませんが、どう捌くかが中心なので意外と頭を使います。とはいえ戦闘はフルオートにすることも可能。
戦闘中に切り替えも自由なので、ザコ敵はオートで戦ってボス戦はきっちりマニュアルでといった戦いかたもできます。
物語もシステムもポポロらしい幅広く遊べるゲームになっています。シリーズを知っている人はもちろん、知らない人でもまったく問題なく楽しめます。スマホ時代の王道RPGとして楽しめますよ。