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意外な結果に!!音の専門家に「iPhoneのスリープ時の擬音」を聞いてみたら「○○○」だった
2013/10/16 13:45
多くの反響を頂いた、「iPhoneのスリープ時の擬音をみんなの投票で決めよう!」企画。
読者のみなさんの投票により、スリープ時の擬音は「カチャッ」に決定したわけですが、ここでちょっとした疑問が。
音声認識の専門家に聞いたらどういう結果になるんだろう…。
あーあ、気になっちゃった。気になっちゃったら聞くしかないでしょう。
我々の勝手な思いつきに真摯に応えてくれたのは、アドバンスト・メディアさんです。
アドバンスト・メディアは、医療業界で圧倒的なシェアを誇る音声認識技術「AmiVoice」の開発会社。
その技術を活かしたiPhoneアプリ「AOI Browser」は、可愛い女の子「あおいちゃん」と会話ができるアプリとして人気があります。
取材許可を頂き、いざアドバンスト・メディアに突入!!
分析して頂く前に、まず「音声認識」がどういう仕組みなのか聞いてみました。
お答え頂いたのは、アドバンスト・メディア開発部、エンジニアの佐々木さんです。よろしくお願いします。
いっしー:実際に音を文字に変換するのは、どういう工程なのでしょうか。
佐々木さん:音声認識は、音響分析、認識デコーダ、音響モデル、辞書、言語モデルの部品を使います。まず音響分析は、フーリエ解析を使用して、入力された音声を分析して特徴量に変換します。次に、特徴量に基づいてテキストを出力する認識デコーダを行います。これは「音響の情報と言語の情報を総合的に判断する」ものですね。そしてその判断は、特徴量の音響と発音記号との確率の対応が「音響モデル」としてデータ化されているものから、確率統計的な手法により抽出されます。
いっしー:なるほど、そうなんですね〜。
いっしー:(何言ってるんだろうこの人)
分かりやすく言うと、検証する音を録音してコンピューターに入っている「あ」「い」などの言葉のデータを照らし合わせながら、何が一番近いかを導き出すのだそうです。
なんとなく仕組みが分かったところで、さっそくiPhoneのスリープ音を分析して頂きました!!
あーこれがさっき言ってたアレがアレしている画面ですね!
分析中…。
分析終了!さて、専門家による「iPhoneのスリープ音」の分析結果は…!!!
「チャカ」!!
アンケートで最も票を集めた「カチャッ」ではなく、分析結果は「チャカ」でした!!
せっかくなので、iPhoneの擬音をいろいろ分析して頂きました。
■ 充電時の音は「ホーン」
iPhoneにLightningケーブルを挿したときの音は「ホーン」だそうです。これは何となく納得。
■ メール着信時の通知音は「ファーン」
メールが届いた時の通知音は「ファーン」。これも妥当でしょう。
■ カメラのシャッター音は「パシャ」
カメラのシャッター音は「パシャ」。個人的には「カシャー」とかかと思ったんですけど。
■ 文字入力のクリック音は「キッ」
「キッ」って!もっと「カッ」とか「コツ」とか何でもあったでしょうに!
予想通りの擬音もあり 意外な擬音もありの、面白い結果となりました!!
Appleはきっと、効果音ひとつにしても物凄くこだわって決めているはず。我々もそんなAppleの気持ちを汲んで、「効果音ひとつ」を本気で調査してみました。
ここまでお付き合い頂いた方、ありがとうございました!
協力:アドバンスト・メディア
ライター:いっしー