株式会社インターネットイニシアティブ（IIJ）がeSIM対応のデータ通信サービスの正式版として「IIJmio eSIMサービス データプラン ゼロ」の提供を開始すると発表しています。

　eSIMは、スマートフォンなどの端末に、物理的なSIMカードを抜き差しせずに、通信サービスの利用に必要な加入者情報（プロファイル）を遠隔で書き込める組み込み型のSIM。

　簡単にいうと、対応する（機能を内蔵する）端末であれば、今までの物理SIMが不要でスマホ上だけで通信契約を行ってデータ通信を行うことができる仕組みです。

　IIJでは、先行して2019年7月より国内で初めてeSIMサービスのベータ版を開始しており、今回正式サービスとして新たなプランを発表した形となります。

　新プランは月額の利用料が150円で、そこにはデータ通信量は含まれません。必要に応じてデータ容量を1GB単位で購入していくことで通信を可能とし、価格は毎月最初の1GBは300円。2GB以上は450円ずつとなります。

　一般的なキャリアのプランでよくある定額制ではなく、ほぼ従量課金といった形となっており、大手キャリアや格安SIMなど各ユーザーに合った物理SIM契約がメインにある前提で、足りなくなった場合にオンラインですぐデータ通信量を購入するためとしての、2回線目の利用を想定していることがわかります。

　動作確認端末は以下
Apple　iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max
Apple　11インチiPad Pro、12.9インチiPad Pro（第3世代）、iPad Air（第3世代）、iPad mini（第5世代）、iPad（第７世代）
Google Pixel 4、Pixel 4XL
Microsoft Surface Pro LTE Advanced、Surface Pro X
ASUS TransBook Mini T103HAF-LTE、T103HAF-GR079LTE

　また、今までベータ版として提供してきた「IIJmioモバイルサービス ライトスタートプラン」もサービスは継続。こちらは6GB/月額1,520円のプランとなっており、毎月4GB以上使うのであれば新プランよりこちらの方がお得です。新プランの開始に合わせて2020年3月19日より、SIM再発行手数料が2,000円から0円に改定されます。

　新プランについては、基本的に1GB使う毎に450円という計算でき（最初の1GBは300円、2GB目以降が450円だが、基本料150円が最初にかかっているため）、大手キャリアで通信量を追加で購入する場合1GB1,000円となっており、比較するとお得です。

　ただし、データ通信を全く使わなくても毎月150円かかるということになり、保険として150円毎月払う代わりにメイン回線でデータ量が足りなくなったら、このIIJのeSIMで安く追加購入できる、というイメージとなります。

　そのためとりあえずなんでもいいからeSIMを使ってみたいという場合を除き、まずは自分のメイン回線で通信量が足りないことがよく起こりうるのかを振り返り、ちょくちょく追加購入している場合に、その分をこのIIJの新プランに変えてみる、という使い方が良さそうです。

　IIJ、個人向けeSIMサービスの正式版「IIJmio eSIMサービス データプラン ゼロ」を提供開始 | IIJについて | IIJ