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「妖怪ウォッチワールド」を遊んでわかった「Pokémon GO」との違い。妖怪ウォッチワールドは旅館に着いたら部屋で遊べるゲーム
2018/07/02 11:51
先週、ガンホーとレベルファイブの共同製作という大型タッグのもと製作が発表、リリースされた「妖怪ウォッチワールド」。
位置情報ゲームということで、発表されてすぐに予想できたのが世の中の「「Pokémon GO」のパクリじゃね?」という声がでることでした。
そこで実際に両アプリを遊んでみて実際に感じたその違いを解説したいと思います。
「妖怪ウォッチワールド」は旅先の旅館で遊べるRPG
ゲームとしての細かなシステムの違いなどを比較しても結局はプレイ感覚でパクリか否かは評されると思うので、まず先にその重要な感覚の違いを述べておきます。
Pokémon GOは常に”移動しながら遊ぶゲーム”に対して、妖怪ウォッチワールドは”移動したらその先でゆっくり遊べるゲーム”という感覚に落ち着きました。
旅行というわかりやすい具体例で考えるとPokémon GOは旅行で宿についたら、まずそこでポケモンを探し、さらにその周囲の街を散策してポケモンを探して回るゲーム。
妖怪ウォッチワールドは旅館に着いたら、そこでアプリを起動、あとは外に出たり細かく移動したりする必要はありません。お部屋でゆったり遊べるゲームです。
システムとしての違い、探し方について
具体的に言うとPokémon GOはマップ上でポケストップを回したりポケモンが出現してそれらを取り尽くしたら、基本的には移動する流れです。もちろんアイテムを使ってしばらく滞在して、という遊び方もできますし、ポケストップが密集している地域では動かずしてそれらを周回できるので移動が不要な場面というのも存在はします。
ただあくまで基本の作りはポケモンの出現する位置は細かく点で決まっていて、取ったら一定時間は現れない、だから移動しながら他のポケモンを探すというゲームデザインになっています。
それに対し妖怪ウォッチワールドは同じ場所でサーチは連続して何回もでき、最初はでてこなくても何回かやってるうちに出てきたりします。出現位置も厳密なポイントではなく、周囲数キロ圏内をサーチしその中から画面の見た目上はランダムな位置に現れる様になっており、一度止まったらそこから細かく移動する必要はなくなっています。
おそらくですが正確には出現ポイントは点で決まっているのでしょうが、Pokémon GOの様にマップの見た目そのままその場所にポケモンが出現するのではなく、サーチという行動を挟むことと、そのサーチによる結果の取得が周囲数キロの範囲からランダムで妖怪を拾ってきて画面に表示する、という流れのため出現ポイントをピンポイントで抑える(その場に行く)必要がなくなっているのだと思います。
もちろん超有名なランドマークなどではピンポイントに近い形で妖怪が発生するように出来ているとは思いますが、なにもない所でも移動しなくても発見することができるというのはかなり大きな違いです。
さらに言ってしまうと妖怪ウォッチワールドでは近くでちょっとくらい移動してもあまり意味がありません。
意味がゼロではありませんが、周囲数キロくらいからサーチしている点やその場で何度もサーチOKな点、他のプレイヤーに手持ちの妖怪をくっつけて遠くまで遠征させる憑依を使う際も、市や県をまたいで移動しないと距離がカウントがされないといったことから、逆に言うとこのゲームはあくまで市や県をまたいで大きく移動した時にその先で遊ぶゲームなのです。
システムとしての違い:遊びの主要素
そしてもう一つ大きな違いがゲームとして遊びの主要素の違いです。
Pokémon GOは移動してポケモンを集めることがメインのゲームといっていいと思います。通常の遭遇ではモンスターボールを投げるという直感的かつシンプルな方法でポケモンを捕獲してまわります。
バトル要素もありますが、発生する場所がジムに限られていることやレイドバトルなどは相手のポケモンが強力なこともありRPGでいうところのたまに発生するボス戦感覚です。
流れとしては、歩き回ってポケモンを収集そしてそれを使って育成を繰り返し、成長したところでボス戦であるレイドバトルやジムバトルに挑むという感じ。雑魚バトルは存在しません。そのため収集ゲーム8割、RPGバトル2割というくらいのバランスでしょうか。上級者になればポケモンも成長しきっているので、とにかくどこいってもレイドバトルという方もいると思いますが、あくまでベースの流れです。
対して妖怪ウォッチワールドは妖怪を発見するたびバトルが発生します。しかもそのバトルはセミオートとはいえ、3対3のチーム戦、属性の相性あり、タップによる必殺技あり、長押しによるバフあり、ランダムに画面内に登場するアイテムあり、としっかりRPGしています。RPGバトル10割で収集ゲーム要素3割を含む、みたいな感じ。あくまでこのゲームはロールプレイングゲームなのです。
そのRPGらしさは前述の探す際の作りと上手く噛み合っていて、一回遠出して腰を落ち着けたらそこから移動する必要はなく、その場所で普通によくある一般的なRPGを遊ぶようにできているのです。
他にも妖怪ウォッチワールドは収集ゲームではなくRPGであることを位置づける要素が何個かありますが、わかりやすいのがガチャ。
ガチャはあまり聞こえが良くない場合があるのは重々承知していますが、それでも今どきのスマホRPGには欠かせない要素です。これが収集・コンプリートを主たる目的とするゲームであるのならば一歩も動かず金で解決できてしまう可能性のあるガチャは問答無用ですが、妖怪ウォッチワールドにはしっかり入っています。これはあくまで妖怪を使ってバトルを楽しむことが主たる目的になっているから。
とはいえ収集要素があるのも事実で、実際にはガチャから出る妖怪とマップ上で発見できる妖怪のランクが区分けされているので、そこを上手く切り分けられれば収集ゲームとして楽しむこともできます。
まとめ
確かに位置情報ゲームというジャンルになった時点でPokémon GOに似ているだ何だといわれるのはある意味仕方がないとまでは言いませんが予想はつきました。それだけPokémon GOのインパクトや影響力は大きかった。
ただ、じゃあ何でも本当にパクリどうかというと、今回の妖怪ウォッチワールド、私はそうは思いません。位置情報ゲームというジャンルが自体が新しいため何でもすぐにPokémon GOに結び付けられてしまいますが、じゃあ新規RPGが出たらなんでもドラクエのパクリだなんだという人が今いるでしょうか?(そもそもドラクエだってウルティマのフォロワーですし)
残念ながらマップ上で探す、という点が共通するだけでPokémon GOが引き合いに出されることは今後まだしばらく続くでしょう。
ただ私は実際にじっくりプレイしてみてこれは違うものだと感じました。とはいえ後は各プレイヤー個人の感覚に委ねられています。実際にプレイしてみた上で確かめてみてください。