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Sonyの耳の穴をふさがないイヤホン「LinkBuds」レビュー。ふさがない系イヤホンでは音質は抜群、外の音の聞こえ具合は同系アイテムと比較するとちょっと抑えめ

2022/03/01 07:00

Sonyの耳の穴をふさがないイヤホン「LinkBuds」レビュー。ふさがない系イヤホンでは音質は抜群、外の音の聞こえ具合は同系アイテムと比較するとちょっと抑えめ

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 2022年2月25日に発売されたソニーの完全ワイヤレスイヤホン「LinkBuds」を実際に購入し、しばらく使用してみたのでレビューします。

 「LinkBuds」最大の特徴は”耳をふさがない”というところ。見た目そのままですが、ドライバーユニットの中央に穴が空いており、一般的なカナル型のように耳の穴にイヤホンを突っ込んで塞ぐことなく、外の音と音楽を共存させることができるようになっています。

 ちなみに、私は今まで耳をふさがない系のイヤホンをいくつか愛用してきており、それとの比較もします。

 まずは「LinkBuds」単体での所感ですが、箱を開けた時の感想が「小さい!!!」でした。

 同じソニーの完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルである「WF-1000XM4」と比較すると明らかに小さいです。

 充電ケースが小さいのはもちろん、イヤホン本体もかなり小さく感じます。

 これは、耳に突っ込まないというデバイスでありながらそれでも耳に保持させなければいけない特性上、軽量である必要がるという理由もありそうです。まぁとにかく小さい。そして軽いです。

 見た目も特徴的。この穴の空いた部分から音がでます。装着方法としては、このドーナツ状のドライバー部分を耳の穴にあてがう様にして、連なった半球状の部分を耳介のシワ内側にひっかけるようにします。

 そのため、耳介のシワにひっかかりやすくなる様、大小複数のイヤーチップが同梱されています。何度か付けて・動いて自分に合ったサイズを確かめましょう。

 また、もう一つ面白い機能が「ワイドエリアタップ」です。完全ワイヤレスイヤホンでは再生や一時停止などの操作のために本体にボタンがついていたり、タッチ操作するものが多いですが、本機は本体を触らずに操作できます。

 装着している耳の前、もみあげやこめかみ下あたりの自分の顔をタップすることで操作ができます。

 この操作が面白く結構快適です。操作ミスもほぼなく、かなり正確に動いてくれます。小さいイヤホンの表面をなぞったりタップしたりするよりも気楽に操作ができ、かなりいい機能です。他のイヤホンも対応して欲しいレベル。

 そしてここからがある意味本題。他の耳をふさがないイヤホンと比べていきます。

 比較するのは、耳の一番外側に挟むように付ける「ambie sound earcuffs」、骨伝導で耳の前辺りに当てて音が聞こえる「Shokz Aeropex」、サングラスのつるにスピーカーが内蔵された「BOSE FRAMES ALTO」の3つ。これらはいずれも私が普段使いしているデバイスです。

 まず音質ですが、「LinkBuds」が一番いいです。これらの耳をふさがない系イヤホンは、いずれもそこまで音質は悪くありませんが、とはいえあくまでその特殊な形状にしては、という部分が無きにしもあらず。

 その中で「LinkBuds」は良い意味で普通の完全ワイヤレスイヤホンです。そしてその中でもちゃんとした音が出ています。ふさがない系イヤホンはなんだかんだ普通のイヤホンと聞こえ方が違う感がありますが、そういった違う感は全く有りません。

 逆に装着時の外の音の聞こえ具合ですが、これについては逆で、これら比較したイヤホンと比較するとちょっと下です。

 耳をふさがないといえど、やはり耳の穴のすぐ前に遮蔽物があるわけで、他の全く耳の穴には触れさえしないものたちと比較すると、どうしてもこっちのほうが(外の音は)聞こえが悪くなってしまいます。

 とはいえ、普通のイヤホンよりも圧倒的に聞こえます。「AirPods Pro」や「WF-1000XM4」にもある外音取り込み機能と比較してもやはりこっちが聞こえやすいです。外の音を取り込んでデジタルで再現しているものと、少し遮蔽物があるというそもそもの聞こえ方が違うものですが、それも含めて自然な音として聞こえる意味でも「LinkBuds」は十分外の音が聞こえます。

 また、大事なのが付け心地・装着感です。耳をふさがないというコンセプトから、これまたいずれもちょっと普通と違う装着感にならざるを得ないこれらのイヤホンですが、「LinkBuds」はちょっと耳に入れ方の慣れとイヤーチップを変更しての調節が必要でしたが、概ね快適でした。

 この装着感についてですが、これについては「Shokz Aeropex」が一番いいですね、軽く耳への負担もなく、さっと置くだけなので付けづらさもない。「ambie sound earcuffs」は個人的にはお気に入りなのですが、かなり耳の形に左右されます。耳の一番外側の部分”耳輪”の厚みによっては付けることすら難しい可能性があります。あと付ける時にかなりぐいっと奥まで押し込むように耳を挟まないと取れやすくなります。ただしうまく付けることさえできれば耳への負担も全く感じず音も良好です。イケる人には最良だけど、無理な人は無理というのが「ambie sound earcuffs」。

 「BOSE FRAMES ALTO」は面白いのですが、やはり普通のメガネと比べると重量もありますし、メガネ自体に慣れてないと難しいという点もあり、この中では一番オススメし辛いです。

 敢えて順位を付けるなら個人的には「ambie sound earcuffs」と「LinkBuds」が同率1位です。装着感でいえば「ambie sound earcuffs」が上で装着できれば快適極まりないのですが、多分形状から無理な人には無理という壁がある(ごく一部だと思いますが)のに対し、音でいえば「LinkBuds」が上という感じです。どちらも一長一短で、なかなか甲乙つけがたいレベルです。

 次が「Shokz Aeropex」で最後が「BOSE FRAMES ALTO」。「Shokz Aeropex」はちょうど次のモデルである「OpenRun Pro」がまさに今日発売ということで、これによってはまた勝敗が変わってくるかもしれません。もともとつけ心地はかなり良いので、いかに音質が上がっているかにかかっています。

 あと、蛇足かもしれませんが、ランニングなどスポーツ時に使うという条件が加わるなら「Aeropex」にせよ「OpenRun Pro」にせよ「Shokz」一択(メーカー的に)です。他は怖すぎます。

 まとめとしては、「LinkBuds」は耳をふさがないイヤホンとしては、総合的にバランスの良いアイテムだと思いました。

 耳をふさがない系イヤホンは、イヤホンの音で普段の生活の音を遮るのではなく、普段の生活の音に自然とBGMを加えるという意識で使うことができ、耳を塞ぐイヤホンよりもこちらの方が使い方としては性分が合っている方もいると思います(私もその一人)。

 今回比較した他の同系アイテムが音楽と日常の音のバランスを数字であらわすと音楽4:日常の音6くらいに感じていましたが、「LinkBuds」は6:4くらいに感じました。ちょっと音楽の方が強めです。

 つけ心地や音質も重要ですが、ここらへんの外の音とのバランスも考えて選んでみるのもおすすめです。

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