ゲームで気持ちいい瞬間とはなんでしょうか。その一つに自分の操作とゲームの進行がカチッと噛み合いサクサク進む瞬間があります。

　また、ゲームを繰り返し遊んでしまう瞬間はどんな瞬間でしょうか。それはわかっているのにミスしてしまった・ミスしたけど次やればイケる！と思える、そういう瞬間ではないでしょうか。

　この「ステッピーナイト」はまさにその2つの瞬間を凝縮したようなゲームです。



　ゲームの目的はモンスターのいる一本道のダンジョンをどこまで突き進めるか！それだけ。目的も操作もシンプルですが、そこに見事な思考性が詰まっていますよ。

　画面下1/3ぐらいが操作するタッチ領域になっており、左右の移動とジャンプができます。

　進行方向側をタップすればそっちに一歩進み、反対をタップすれば一歩下がります。ジャンプはその場で1タップ分の時間を経過させられます。

　あとはただ進めばOK、ですが、進む先にはモンスターやトラップが待ち受けています。これらにどう対処するかが、このゲームのメインです。

　木の芽は無いと同じなのでザクザク進めますが、スライムは何度もアタックして倒さないと進めません。特に攻撃してくるわけではないので、ここまではただ進行方向ボタンをタップすれば進めます。

　どっこい最初のトラップである天井から出ているドリル（針）、こいつから注意が必要になります。

　ドリルを含めこのゲームではプレイヤーが1アクションすると同時にすべての敵やトラップも1アクションするといったようにリアルタイムに状況が進行します。わかりやすく言うと不思議のダンジョン系と同じ動きです。

　ドリルでいえば引っ込み・ちょっと出ている・完全に出る、の3つの状況を常に繰り返しています。そのため自分が進んでドリルのあるマスに、ドリルが完全に出ている状態でぶつからない様にしなければなりません。

　つまりドリルがちょっと出ている状態で一つ手前のマスにいたらアウト。そのまま進むと死にます。なので、その場でジャンプしてドリルを完全に出しましょう。

　完全に出た状態で一歩進めば、進んだと同時にドリルは引っ込むので無事進めるというわけです。

　他にもちょい出の状態なら大丈夫なので1歩前で完全に引っ込んでいればそのままGOできます。

　と、いった様にすべての敵やトラップには動きの特性があります。下から生えてくる目ン玉モンスターやコウモリのようなモンスター、姿を消すおばけもいます。いずれも動きのパターンが違い、先に見えているこれらの動きをうまく把握して先読みしながら進まなければならないのです。

　ちなみに、進むのが遅いと背後（下）からどんどんマグマが迫ってきて、それに追いつかれてもアウトです。

　最初は一つのトラップ/モンスターに対峙してから考えればいいですが、途中から複数の動きに同時に対応しなければ抜けられなくなってしまいます。ちなみに死ぬと結果画面でその相手となった敵の動きのパターンを教えてくれます。かなり便利ですし、なにより悔しいので頭に叩き込んで次に挑みましょう。

　どれだけ事前に敵の動きを把握できるか、が攻略のキモです。

　逆にいうと、視野を広く持ち敵の動きを把握できれば、めちゃくちゃテンポよくサクサク進むことだってできます。何回か遊ぶとわかると思いますが、2階あたりまでは攻撃してくる敵もほぼおらず、まるでアクションゲームの様に進めます。

　この感覚が快感で、これを味わうとモンスターやトラップが増えて来ても如何にあのテンポで進めるか、を試したくなります。

　また最初に言ったとおり、このゲームは何度もやり直したくなります。なぜなら理不尽さがまったくないから。敵の先は常に見えていますしパターンだって個々のものは簡単にわかるものばかりです。死ぬ時は常に自分のせいであり、自分がちょっと気をつければイケるはずだった状況ばかりなのです。

　そう思うと、「いやさっきのはちょっと油断しただけ」「パターンはわかってるんだから慎重にやれば絶対もっといける」となりついつい続けてしまいます。そんなゲームです。

　他にも遊んでためたお金で見た目や武器の変更、ちょっと有利いなるアイテムなども購入できます。入力ミスが気になったらレイアウトを変更することもできますよ。

　ゲームとしての”正しい中毒性”を具現化したようなアプリです。