カテゴリ ゲーム-ストラテジー
スマホゲームの定番タワーディフェンス+RPGの完成形「アークナイツ」。しっかりと個性のあるキャラによるパーティ構成から挑戦しがいのあるマップ、すべての工程を考えて楽しめる良作
2020/03/03 11:55
スマホ登場期にスマホならではのゲームとして脚光を浴びたのがタワーディフェンスでした。
最近はジャンルとしては少し減ってきていましたが、そのポテンシャルは健在。スマホ独自の進化を遂げたRPGと融合して見事な形となっているのがこの「アークナイツ」です。
ステージクリア型のタワーディフェンスを基本に、ステージで使うキャラクターを入手し育成、構成していくというスマホRPGの形式を取り入れています。
まずタワーディフェンス部分ですが、基本に忠実な形式で敵が出現ポイントからこちらの自陣に攻め込んでくるので、ユニットを配置して撃破していけばOK。敵の進行ルートが表示された上で現れるので、初見でもちゃんと対応できるようになっています。
マップもストーリーに併せて追加されていくので豊富な上に、作りもかなり優秀です。例えばストーリー進行上同じマップであっても敵が違うことで全く別の攻略法が必要になってくることがあります。
スマホRPGの形式ということもあって、ガチャなどでキャラが追加されることもあり、キャラ数はかなり豊富。
ただ、ここも良く出来ており、単にキャラ数が多くて性能はまちまち、みたいなことはなく、かなりバラエティに富んでいます。敵の進行ラインに配置する近距離タイプや、ライン外に配置する遠距離タイプ、その中でもさらに軽装型や重装型、攻撃速度の違いなど多種多様。
さらに単に強弱ではなく、コストの差やスキルなどで組み合わせによって戦果がまったく変わってくるようにできています。
また、単にレア度の高いキャラを組み合わせれば強いということはまったくなく、むしろ低レア低コストのキャラを如何に上手く組み込むかがかなり重要。
高レアキャラはコストが高い事が多くパーティに入れすぎると結局出撃させられないとか、無理に出撃させたとして単騎ではどうにもならないみたいなことがよく起きます。なので序盤は特に高レアキャラは1パーティに多くても2体いれば十分で、いなくても十分勝てるようになっています。
進めることでガチャができる回数なども増えるので、とにかく手持ちのキャラで進めながら余裕ができたら高レアキャラを入れて育成していく、といった感じで十分進められます。
またキャラの入手も完全ランダムのガチャだけでなく、アイテムを消費して希望のタイプを出して一定時間経過で確率で入手できる形のものも用意されており、最低限の育成は時間さえかければガチャ不要でできるようになっています。
実際に進めていくと少し気になったのが、メインのストーリーマップを進行するにもかなりレベル上げが必要になってくるというところ。
スマホRPGなのでよくあることといえばそうなのですが、1マップに時間のかかるタワーディフェンスでは最初は若干だるく感じました。
ただし、これもやっていくうちに解消。レベル上げに必要なアイテムが手に入る専用マップがあるのでこれを繰り返せば割と簡単に単純なレベル上げはできます。
そしてそこで最も重要なのが、ステージのオート機能。一度でもノーミスでクリアしたマップは完全オートで進められます。これでレベルアップアイテム入手マップを繰り返せば余裕です。
しかもこのオート機能が面白く、あくまで自分がノーミスクリアした時の動きを再現するようにできています。
なので、キャラクターをレベルアップさせてコストが上がってしまうと、オートでキャラ配置などができずミスすることが起きます。
つまりキャラクターの育成に併せて時々自分でクリアしてオートの動きをアップデートする必要があるのです。単に一度クリアしたらあとは単なる作業にせずに、ちゃんと自分のキャラに併せて繰り返し遊べるようになっているのは見事です。
ストーリーもかなり重厚で読み応えがあり、これだけでも見ごたえがあります。
スマホならではのゲーム性、キャラクター性、コレクション性、そしてストーリーと、スマホゲームの集大成のような作品となっています。長く楽しめる一本としておすすめです。