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リジェクトされたiOS版「Steam Link」について、Appleのフィル・シラー上級副社長がiOSとApple TVで遊べるよう協力する意向を発言
2018/05/28 18:07
PCゲームプラットフォームSteamのゲームをiOS/Android上で遊ぶことができる「Steam Link」が発表、iOS版についてはAppleより「ビジネス上の競合」としてリジェクトされた件について、Appleのフィル・シラー上級副社長がリジェクトされた理由について発言していることがわかりました。
フィル・シラー氏はこの件について寄せられたメールに「AppleはValveのゲームとサービスがiOSとAppleTV上で展開されることを望んでいる」と返答をしているとのこと。
また「残念ながら、審査チームは、現在提出されているValveのSteam iOSアプリは、ユーザーが作成したコンテンツ、アプリ内購入、コンテンツコードなどに関するさまざまなガイドラインに違反していることを発見しました。」とも記載されているようです。
このことからあくまで提出されたアプリがApp Storeを通さずにSteamでゲームを購入できることがリジェクトの理由の一つとなっているようです。
確かにiOSアプリではアプリ内で動く商品をAppleのアプリ内課金以外で購入は基本的に出来ないよう指定がされています。わかりやすいところでいうとKindleアプリ/AmazonアプリではAmazonに接続して直接電子書籍を購入することは現在もできず、Kindleの本をiPhoneで買う場合はSafariなどブラウザからAmazonに接続して買わなければなりません。
Steam LinkはすでにAndroidではベータ版としてリリースされており、今回問題となった機能は利用できる状態です。そのため、このままAppleの意向に沿った形でiOS版が修正された場合はAndroid版より機能が落ちた状態でリリースされることになりそうです。
Appleへの批判が集まりそうではありますが、Apple自体の考えは以前から一環しており、個人的にはユーザーの利便性はともあれ、Appleがそうしたいのであればそれは自由だと思います。それがプラットフォーマーの特権であり、それを否定するのであればそれも自由ですし、Appleはそれを知ったうえで対応しないのか、いずれどこかのタイミングで対応するのかも自由なわけです。
もちろんできればもっと開かれて状態になってほしいと願いますが、まずはSteam Linkのリリースは完全に不可ではなく、前進していることは純粋に喜びたいと思います。