長年連れ添った人生のパートナーが先立ち、悲しみに暮れていると相手の気配を感じたと思うといつの間にか不思議な空間の中に、もう一度会うため道中のパズルを解いて進んでいく、そんなゲームです。

　非常に丁寧に作られたパズルと、しんみりと物語を感じさせてくれる素敵な世界が展開します。

　基本はゴールである光の柱が立っているパネルまで移動すればクリア。ただしそこに行くまでにカベやブロックが立ちふさがります。

　黒いブロックは押すことができスキマに落として足場を作ることができ、他にも踏むと床が動くパネル、上に物があるときだけ作動する床パネルなどがあります。

　ちなみに押せるブロックは縦に積み上げた状態でも同じように移動させることが可能。これらのギミックの組み合わせが道を阻みます。

　最初の第1チャプターはほぼさし当たったギミックに触れていけばクリアできますが第2チャプターの途中からパズルらしくなってきます。

　ブロックを正解の場所に落としたり、動かした場所によってはその先移動できなくなることもあります。手詰まりになっても強制ストップや指示などはないので、「これ無理だな…」と思ったら、画面右上のポーズボタンからリセットしましょう。

　どうしても無理な場合はナビ機能。動画広告の視聴で次にやるべき行動をパネルが光って教えてくれます。1回の視聴で1ステージクリアまで導いてくれるのでかなり親切。

　さらにナビは途中いつでも止められるので、ピンポイントで知りたかった部分がわかったらあとは自力で解くといったことも可能です。

　ストーリーはパズル途中で多く語られることはありませんが、それでもおばあちゃんがもう一度おじいちゃんに会いたいと向かっていく様子がわかります。場所は天国に近い島ということでBGMも神秘的な様子を上手く表現しています。

　だれでもわかるシンプルさとしっかり思考できる高いゲーム性、決してテキストやシーンは多くはないがゲーム全体を通して伝わるストーリー性、両者が上手く噛み合った良作です。