私、イマ＆ムラがその名を賭けてオススメしたいRPGでございます。

　タイトルこそ一発ネタゲームの様に思われるかもしれませんが、ゲームシステムはオーソドックスであり斬新、ストーリーは皮肉が効いていながら入り込める物語が素晴らしいゲームです。

オーソドックスにして革新的なシステム

基本はドラクエから連綿と受け継がれるターン制のコマンド式。ただし、基本のコマンドはたたかうではなく「ワザ」、このワザにこのゲームの全てが詰まっております。

　ワザは全てガチャで作りあげます。といっても”ガチャでアイテムや武器が出る”のでは無く、ガチャのあのカプセルがそのままワザになります。

　ガチャの上は属性、下が攻撃方法となっており、それらを手に入れて組み合わせることで自分だけのワザが完成します。

　上は”ほのお”や”みず”といったわかりやすい属性で、下は大きく”ぶつり”と”とくしゅ”に分けられ、さらに具体的な攻撃力、全体なのか個別なのか、麻痺など特殊効果があるものもあります。

　ガチャは名前がなかなかイカしているのも特徴。最初に貰ったのは上がみず属性の「アイス」とぶつり攻撃の「たいあたり」で比較的わかりやすいものでした。

　しかし、その後最初のガチャでひいたガチャからは（ややこしい）「ライオネルグッドバイ」といった意味不明なモノから「ニセじゅうじがため」「ゆけむりフューチャー」といった効くのか効かねーのかわからないものも。

　ただこれらも若干名前が変なだけでちゃんと組み合わせ次第で使えます。全てはプレイヤーの創意工夫しだいです。

秀逸すぎるストーリー

　もう一つ激烈に推したいのがストーリー。

　オープニングでのヒーローの消失から平和な村で主人公が立ち上がるまで、ハッキリってドベタです。しかしそのベタさを見事に読ませる流れ、セリフの数々がたまりません。

　よくあるディストピア系の物語で「この世は力が全て」みたいなのがありますが、この世界ではその力の象徴であるガチャが全て。イコール金が全て、荒廃した世界を描きながらも、課金を煽る類のゲームを痛烈に皮肉ってもいるようです。

　ちなみに最初に現れるザコ敵。モヒカンで名前がなんと「オブツ」！「ヒャッハー！汚物は消毒だー」と言い出しそうですが、オマエの名前がオブツだったらそっちが消毒される側じゃねーか！

　こういった遊び心のあるキャラクターも多く登場するのも魅力の一つ。ただのパクりやくだらない流用ではなく、しっかりと元ネタを抑えたパロディやオマージュが見られるあたりもセンスが光ります。

　果たして荒廃したこのゲーム内で、今の現実のゲーム業界において力が・金が全てなのか…もしかしたらこのゲームでその答えがかいま見えるかもしれません。

　遊びとして楽しませるシステム、心を惹きつける物語。シンプルですがゲームに必要なものがしっかりとピックアップされて詰まっています。是非遊んでみてください！オススメです！