家族が「＋メッセージ」アプリをインストールする絶好の機会に会ったが結局インストールに至らなかった顛末

2018/06/29 20:10

　先日、配信が開始された「＋メッセージ」、ドコモ・au・ソフトバンク三社が共同で配信、既存のSMSを置き換えるリッチなメッセージサービス/アプリです。

　そもそも携帯/スマホでは電話番号さえわかればキャリア間でもメッセージを送れるSMSが使えます。

　ただしこのSMS、送れる文字数が70文字とかなり少ない・写真や動画が送れない、グループメッセージができない、などLINEやFacebookメッセンジャーなどリッチなメッセージサービスが簡単に使える今となっては、時代遅れな代物になってしまっていました。

　そこで登場したのが大手キャリア3社が共同で出した「＋メッセージ」というわけです。SMSと同じく電話番号だけでキャリア間で送受信ができ、文字数は2730文字、写真や動画の送信もできグループメッセージも可能、スタンプなども使えるといったこともあり、キャリアとしては満を持して登場させたサービスです。

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　まだ始まったばかりということもあり認知度も広まっておらず、実際に使用を開始している方も少ないと思います。

　そんななか、先日私の妻がまさに「＋メッセージ」を使うべき時！という機会に遭遇したのでその際のやり取りや結果を記したいと思います。

連絡を取りたい人がLINEから消えている

　まず、ことの発端は連絡を取りたい人がLINEのグループおよびアカウントが消えていたことから始まります。

　私も時々遭遇するのですが、LINEは機種変時の引き継ぎが上手く行かなかったのか、それとも人間関係に疲れたのかなぜかはわかりませんが、ちょくちょく消える人がいますよね。

　妻が人に連絡をしようとしたところ、その人がLINEから消えており、電話番号ならわかるというのでiPhoneのメッセージアプリからメッセージを送ろうとしたそうです。すると4,5行メッセージなのに長すぎるとなって送れないため、1行ずつくらいに分割しなおして送ったとのこと。

＋メッセージに誘導してみる

　そこでその顛末を聞いた私が渡りに船と＋メッセージへの誘導をしてみた会話が以下。

　妻「なんで、これこんな短い文章なのに送れないの？」

　イマムラ「あー、これSMSやからね。そういうもんなのよ」（※iPhoneのメッセージアプリは電話番号で送るSMSもメールアドレスで送るMMSも、iPhone同士のiMessageも全部同じアプリで行われるため、詳しくないと違いがわからない）

　妻「めっちゃ不便じゃない？画像とかも送れないんだけど」

　イマ「不便よ。不便も不便。なのでちょうど最近これを解決するために3キャリアが共同でだした「＋メッセージ」というのがある」

　妻「ほう」

　イマ「これなら、さっきのと同じ様に電話番号だけで連絡できて、長文も送れるし画像も動画も送れる」

　妻「いいね」

　妻「あ、でもこれアプリ新しく入れないといけないの？」

　イマ「そうね（すでに雲行きが怪しいことを察する）」

　妻「え…めんどくさい…」

　イマ「あー、でも入れて起動したら勝手に設定してくれるし楽よ」

　妻「あっ、っていうか、これ相手も入れてないと意味ないんじゃない？」

　イマ「うっ…仰る通りです…」

　妻「じゃあいいよ、別にこんなことたまにしか無いし、最低限必要なことは短い文で送ればいいし」

　イマ「……だよね！！」　終

　こんな感じでした。

何がダメだったのか

　やはり最大のネックは新しくアプリを入れなければならないというところですね。

　これについてAndroidはすでに新モデルからは最初から入っているので時間が経てばクリアできることになります。が、日本は特にiPhoneユーザーが多く、iPhoneはどうしようもありません。

　今後はiPhone購入時にキャリア設定のプロファイルを入れさせて、その段階でホームにインストールリンクアイコンを一緒に入れされる、といった方法が出てくるのではといった説もありますが、これもキャリアショップで一律に行うか・行えるか統一が難しいので施策としてはキャリアがやりそうですが、全員に確実に行き渡るかというとそうではないでしょう。実際私なんかはキャリアで買っても初期設定全部自分でやりますって受け取りますし…

　また核心を突かれてしまったのですが、当然相手もアプリを入れていないといけません。これは普段あまり連絡を取っていない人にいきなりDLリンクを送るというのはかなりハードルが高い。

　Android版なら＋メッセージから下位互換のような形でSMSに送信もできるのですが、iPhoneは出来ません。相手にDLリンクを送るだけです。

　友だちが使っている端末とキャリアをすべて把握してる人はほぼ確実にいないと思います。そういった状況がわかればSMSで送れるかもみたいな判断もできるかもしれませんが、まず難しい上にそもそも今回の妻の状況を全く打開できていません。

　正直出だしとしてはかなり厳しいスタートだと思います。また今後の展望としてもなかなか難しそう。

　とはいえ、＋メッセージについては営利目的のアプリというより(ゼロとはいいませんが）キャリアが果たすべき最低限のインフラとしての仕組みの向上と私は受け取っています。なので応援はしたいし、ユーザーにも広まるべきだと思いますが、導入ハードルが高い上にすでに同等のことができるサービスはいくらでもあります。

　キャリアがどこまで・どうやって頒布に力を入れるかはわかりませんが、何か全員にストレスがなく広まる仕組みがあればいいなと思います。