位置情報ゲームといえば「ポケモンGO」、今までいくつかの同系ゲームがでてきましたが、その絶対的な牙城を崩せたものはいません。
そんな中、ついに出たのが「ドラゴンクエストウォーク」ドラクエシリーズの名を冠しているということや、後発ということもあり、リリース直後から人気となり、そしてその人気も納得の優秀なアプリとなっています。
今まで大きめの新しい位置情報ゲームとして「妖怪ウォッチワールド」「テクテクテクテク」なども比較してきましたが、今回は「ポケモンGO」と「ドラゴンクエストウォーク」が何がどう違ってどう良いのか、そこらへんを探っていきたいと思います。
兎にも角にも、システムの違いを見ていきましょう。大きく違うのは”主目的”とその”達成方法”です。
まず「ポケモンGO」ですが、基本となる目的はポケモンの捕獲・収集です。その後の育成やバトルもゲーム要素として重要ではありますが、まずは捕獲しないと始まりません。
新規のポケモンを集めるというだけでなく、育成にも同じく捕獲が必須です。ポケモンを捕まえて博士に渡すことでアメを入手、そのアメを使ってレベルアップや進化を行うので、とにかく同じポケモンでも捕まえまくる必要があります。
バトルもありますが、基本的にはバトル中の戦術部分よりも相手に対してどのポケモンを当てるかの相性の要素が大きく、そのために必要なポケモンを手に入れて育てることが大前提となり、やはりメインは捕獲となります。
それに対しての「ドラクエウォーク」。こちらの主目的は”戦闘”と”育成”です。
マップ上にはかなり高頻度でモンスターが現れタップすることで戦闘に突入。戦闘の形式はドラクエ伝統のコマンド式。スマホらしくオートも可能ですが、レベルギリギリや高難易度の戦闘に挑む際は手動でないと厳しいようにうまくバランスができています。
そして戦闘をすれば当然経験値が入りキャラクターが成長します。育成も基本的な経験値によるレベルがメイン。そこに転職が加わりますが、レベルは職業依存のため、転職すると1からスタート。ただし職業ごとに一定のレベルに達すると転職してもそのまま付帯できる永続スキルが得られます。
ドラクエウォークでは4人のキャラが固定となっていますが、名前も変えられますし各キャラ自由に転職ができるので、ナンバリングタイトルで言うところの主人公が4人いるような感覚で自由に育成ができます。
また、育成の先にストーリーやイベントをこなすという言わば中期目標があります。これがかなりユニークで、目的地をマップ上で自分で設定できます。
各ストーリーを進めようとすると、まず目的地の設定となります。目的地は最短で200m程度で設定可能。そこに歩いていくとストーリーを進めたり、ボス戦に挑んだりできるようになっています。
目的地は最短距離で設定し続けることもできますがストーリーを進めるには、途中のボス戦で勝つ必要があり、そのために育成が必要となります。つまり必然的にその分目的地以外にも移動を繰り返して戦闘・育成を行う必要がある、となります。
一般的なRPGではゲーム内にゲーム世界の地図があり、そこで移動しますが位置情報ゲームなのでマップは現実世界です。そのため、違う場所でも誰でも同じ感覚で遊べるようにできているというのも上手くできているポイントです。
やるべきことの違いがわかりましたが、それを行うまでの動きも大きく異なります。ここがプレイヤーの”遊ぶ感覚”に大きく関わるため、最大の違いと言ってもいいかもしれません。
「ポケモンGO」は以前の「妖怪ウォッチワールド」や「テクテクテクテク」との比較記事でも書いた通り、ゲーム内=リアルのマップ上に点在するポケストップやジムに行くことが重要です。
基本的に捕獲するためのポケモンはポケストップの周辺に発生しますし、育成したポケモンを使って戦って奪い合うのはジムです。
つまりポケストップなりジムなりに行ってからがゲームのメインアクションとなります。一応ポケストップ以外にも見えない野良ポイントがあり、ポケモンは発生しますが、数は少なく先読みもしづらいため、慣れた地元で出ることがわかっていれば意図的に活用できますが、知らない土地ならほぼ運のようなものとなります。
そのため、「ポケモンGO」はポイントポイント間を移動して、その移動した場所で遊ぶゲーム、移動中はあまり何もしないゲームということになります。
これはこれで歩きスマホを防止する意味もありますし、上手い設計なのですが「ドラクエウォーク」はちょっと違い、歩くことがプレイヤーの重要なアクション足り得る設計になっています。
それをなし得ているのが「WALKモード」。「ドラクエウォーク」は前述の通り、マップ上に出てくるシンボルエンカウントのモンスターと戦っていくのがメインとなります。
ただ、それを全部手動でやっているとなかなか実際の歩行もゲームも進みません。そこで必須なのが「WALKモード」。これをオンにしている間、歩いていると自動で自分周辺に現れたモンスターと戦闘を行いつつ、回復ポイントがあれば自動で回復するなど、基本アクションを全部自動でおこなってくれます。
これは単に自動化している、というだけでなく、プレイ感覚としては「歩いているだけでレベルが上がる」となります。つまり、前述のゲームの主目的が歩くことで実行されるということです。
「ポケモンGO」はポケストップやジムに行けさえすれば基本的にOKです。もし無尽蔵にワープできるのであれば、まったく歩くこと無くゲームを効率よく進めていけるでしょう。
しかし「ドラクエウォーク」は歩行そのものが主目的を達成するための最大の手段となり得えます。ここが大きな違い。「ポケモンGO」は現実のマップをゲームに落とし込む試みがベースですが、「ドラクエウォーク」はある意味で昔からあったような万歩計にゲームが付帯したようなものに近いかもしれません。
ちなみに面白いのが、「ポケモン」は「GO」つまりどこどこに「行く」というタイトルになっていて、ポイントで位置を捉えているのに対して「ドラクエ」は「ウォーク」=「歩く」がゲームのタイトルにもなっています。目的地ではなくそこに行くまでの過程に主眼を置いており、実はこんなところにも如実にゲーム性の違いが出ていたりするのです。
もちろん「ドラクエウォーク」では敵モンスターはマップ上にわりと頻繁に出現するので一つ場所にとどまっていてもレベル上げはできます。ただし移動を感知して自動化を行うウォークモードは反応しません。なので手動でエンカウントする必要があります。
これは単純に場所をとどまっていた場合にレベル上げすらゲームの進行ができないという状況を回避するための手段だと思いますが、ここらへんはやはり後発ということもありバランスよくできています。
実際「ドラゴンクエストウォーク」は遊んでみて「ポケモンGO」とはかなり遊ぶ感覚が違うな、と思います。
しかし、最大の弱点というか衝突点は位置情報ゲームは2つ同時進行は辛いというところ。これは慣れの問題で解決できるかもしれませんが、今の所どっちかを遊んでいる日は片方を遊びづらくやる気も起きません。これはどうしても常時起動or半常時起動が前提となる位置情報ゲームの宿命なのかもしれません。
ゲーム性については個人的にはどっちが優れているというのは感じません。「ドラクエウォーク」は後発だけによく考えられているな、と思うところは多々ありますが、それは逆に「ポケモンGO」がそもそもよくできているから対処法としての仕様であるとも考えられます。
なので、どっちが勝つとか生き残るとか明確な勝敗は不明ですし、結局無いかもしれません。ぶっちゃけIP(とシステムの相性)の力では?みたいな結果もありうるかもしれませんが、それはそれでゲーム業界の一つのセオリーでもあります。
ただ、今回はいままで「ポケモンGO」に挑んだ位置情報ゲームとは一味違うとはっきり感じます。みなさんはどうでしょうか。
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