2016年、Windowsがスマートフォンで巻き返しなるか!?国産SIMフリースマホ「NuAns NEO」発表会レポート

 世界的に見てもスマートフォンはiPhone(iOS)とAndroidの二陣営がほぼ占めていますが、第三のOSと言われて久しいWindows陣営が少しずつですが充実してきました。

 中でも昨日発表されたWindows 10 Mobile端末「NuAns NEO」。国内発にしてデザイン・スペック共にこだわりと充実が感じられる端末の発表会に行ってきたので詳細をレポートします。

何故アクセサリメーカーが端末を手掛けるのか、何故Windowsなのか

 「NuAns NEO」を開発したのはiPhoneのアクセサリメーカーとして有名な「トリニティ」。量販店などでも必ず見かける「simplism」ブランドを手掛けるメーカーです。

 では、そもそも何故アクセサリメーカーが、それもiPhoneのアイテムを手がけて来た会社がスマートフォンを、そしてWindows 10 Mobileなのかという説明もトリニティ星川社長よりありました。

 現在日本ではスマートフォンのうちiPhoneが約半分と言っていい状況。つまりiPhoneのアクセサリを出していればスマホの半分に関わっている事になります、しかしトリニティとしては、その他半分のユーザーにもしっかりと製品・体験を届けたい。そういった思いから端末事業に踏み切ったとのこと。

 では何故Windowsなのか、という点ですが、Windowsは10の登場により、他モバイル端末よりシームレス化を進めており、唯一PC・タブレット・モバイルのOS(のコア部分)が分かれていません。またWindowsはセキュリティも強化されており、そういった点がトリニティが取り組むモバイル端末としてふさわしいと判断されたようです。

デザイン・コンセプトについて

 注目なのが、端末のデザイン。ひと目見てわかりますが、最近の端末としてはかなり厚いです。しかし、これもしっかりと理由があってのこと。

 前提として、最近のスマホ開発事情として単純に作るだけなら中国の工場に行けば簡単にできるそう。しかし、それで作ったとしても単に価格と出るのが早いか否かだけの価値となってしまう。そのため1から設計を行い、本当に価値を感じられるものを目指したとのことです。

 その一つが端末の厚さ。現在発売されている端末では薄さ競争が行われているが、本当にそれはメリットがあるのか?実は本質はそこではないのではないか?ということで薄さより、そうしないことでの持ちやすさやバッテリーの持ち、重心までこだわっています。

 もちろん美しさにもこだわっており、端末底部に並ぶ端子類の位置が揃えられています。

 もう一つのこだわりというか、特徴が本体とカバー部分を自由に組み合わせられる「コアスタイル」の採用です。背面のパネル部分がツートンのタイプとフリップカバーの大きく二種類、この中から自由にデザインを選んで購入するスタイルとなります。

 ツートンはパネルが上下各8種類ずつの計64パターン、フリップケースだけでも8種類あります。

 フリップケースをデフォルトで用意した理由として、実際に売れているケースのデータも考慮している様子。そういった点はアクセサリトップメーカーの本領発揮という感じがします。

 木目調のケースは本物の木を仕様しており、プラ素材であってもクラレのクラリーノ、スエードは車でも採用されている東レのウルトラスエードとどのカバーも妥協なしにそれぞれ一流の素材を使っています。また本体形状から、横を巻き込むような形で特殊な形状のため、中国では成形が行えずこれらはすべて日本製とのこと。

 この本体横までグルっと巻き込むカバーにもこだわりが。実査にスマホを持つ際、人間の手は背面ではなく端末の側面しか触っておらず、そこに訴求するための形状とカバーのラインナップとなっています。

 ただし、これらの考えが全て正解だとは思っていないということも明言。そのため3Dデータを公開し自由に背面カバーやアクセサリを作れるようにもします。

マシンスペックについて

 スペックとしては最新のSnapdragon 617(MSM8952)を採用。型式としてはさらに上位に8xx番台のハイスペックシリーズがあるためミドルクラスとなりますが、性能としては十分。

 画面サイズは5.0インチ、1280×720のHDディスプレイ、カメラは背面がF値2.0 28mm広角 1,300万画素/F2.4 24mm広角 前面500万画素、バッテリーは3350mAh、無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/acに対応。

 確かに最新のAndroid端末などと比較するとミドルスペックという感じはしますが、国内Windows 10 Mobile端末としては最高クラスであり、前述の通りスペック以外にも国産スマホとしてのこだわりが随所に感じられる造りになっています。

 またWindows 10 MobileにはContinuumという、モバイル端末をディスプレイに接続することでPCと同等に使える目玉機能があります。Microsoftの発表ではContinuum対応のSoCはSnapdragon 808,810となっていますが617を搭載するNuAns NEOでも対応予定とのこと。

 この要求仕様はあくまで現行のチップセットとしてなので、まだ市場にでていない617はMicrosoft自体も検証段階、トリニティでは協力して正式対応に向けて進めているそうです。

 実際に触った感覚として動作としてもたつくこともなく、手触りや重さ、懸念点である厚さも形状のおかげでマイナス点は感じられませんでした。

 むしろ非常に持ちやすく性能としても申し分ありません、私もWindows Phone及びWindows 10 Mobile端末を複数もっていますが、そのなかでも最上級といって間違いありません。

 もちろん海外に目を向ければ最新最高スペックのLumia 950シリーズなどもありますが、国内端末では最もパワフルで、それだけでなく日本らしい気遣いが随所に散りばめられた、いい意味で国産の意味がありそれを最大限に発揮している端末だと思います。

 11月30日22時より公式サイトにて予約注文が開始されています。価格はコア部分が39,800円でツートンカバーは1,400円〜、フリップは2,970円〜となります。

NuAns | New Answer with NuAns NEO

 またU-mobileが独占で12月より先行予約販売を開始する予定。

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