KDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、4月30日に行った2012年度の決算発表会見において、au版iPhone 5のLTEカバーエリアについて発言するシーンがありました。今回はそこに注目してみたいと思います。
現在KDDIは、3つの周波数帯のLTEエリアを持っています。ひとつはiPhone 5でも使える「2.1GHz帯」。あとの2つがAndroidで利用できる「800MHz帯」「1.5GHz帯」です。
さて、田中社長は会見の中で、そのLTEエリアについてこう語りました。
田中氏「同社は、800MHz帯をベースバンドとして広いエリアをカバーし、2.1GHz帯LTEはトラフィックが集中するエリアで重点的に整備する方針でエリア拡大を進めてきた。2.1GHzのカバー率は、2.1GHz帯をベースバンドにしている他社との差が大きいようで、接続率の比較軸になることを少し恐れている」
これにはどういう意味があるのでしょうか。分かりやすく解説すると、「Androidで使える800MHz帯は全国規模でエリアを拡大していくが、iPhone 5の使える2GHz帯については都市部を中心に整備する」ということです。
さらに田中社長は、「iPhoneについて、地方は3Gによるデータ通信でも十分な速度が出るのでユーザーに不便はない」とも発言。つまり今後もau版iPhone 5のLTEエリアについては、都市部以外の拡大は積極的には考えていないということになります。
このままだとau版iPhoneユーザーから怒りの声が聞こえてきそうなKDDIのLTE戦略ですが、じつはこの状況もAppleの対応ひとつで大きく変わる可能性があります。
というのも、iPhoneが持つLTE周波数の適応領域に800MHz帯が入れば、KDDIで推進する全国規模に広がる800MHz帯エリアが利用できるようになるからです。
しかしそれは同時に、Androidユーザーと800MHz帯を共有することになり、トラフィック量の急激な増加に繋がる諸刃の剣ともいえるのですが…。
ちなみに、次期「iPhone 5S」ではこの800MHz帯に対応するのではないか、という噂は以前より囁かれています。
4月16日を発端とし、断続的に起こったiPhone 5の通信障害について改めてユーザーに向けて謝罪をした田中社長。
「抜本的な改善を進め、経営の最重要課題として信頼回復に努めたい」と述べた通り、今後au版iPhoneユーザーが納得するようなサービス向上を打ち出していけるかどうか。その動向に注目したいものです。
⇒ 参考:ITmedia
ライター:なかムー
AppleがiPhone 17 Proを擬人化してベイパーチャンバーとA19 Proチップの性能を訴求する動画を公開
iOS 26.1リリース!アラーム停止方法にスライダー形式が復活。AirPodsを使った日本語のライブ翻訳やLiquid Glassに新しい色合い調整オプションが追加
生まれ変わったApple銀座のオープンが9月26日(金)に決定。ティム・クックCEOがNumber_iと共に発表
iOS 26がリリース!Liquid Glass採用の新デザイン、ビジュアルインテリジェンスやライブ翻訳などApple Intelligenceの強化も加えた年に一度の大型アップデート
【更新完了】iPhoneに新モデル「iPhone Air」が登場!久々に「AirPods Pro 3」も。例年通り「iPhone 17」「iPhone 17 Pro」、「Apple Watch Series 11」「Apple Watch Ultra 3」「Apple Watch SE 3」も発表Appleスペシャルイベント「Awe dropping.」