読売新聞が、総務省が携帯電話料金の引き下げに向け、電気通信事業法を改正し、携帯会社に通信料金と端末代の分離を義務づけることを検討していると報じています。
それによると総務省の有識者会議は11月26日にも緊急提言をまとめる方針で、法改正を検討する必要性が指摘される見通しとのこと。
法改正案は早ければ来年2019年の通常国会に提出されるとしています。
通信キャリアが行っている端末代金の一部を毎月の通信料金から値引く方式が通信料金の値下げを邪魔していると以前から指摘されており、総務省はそれを出来なくして、いわゆる分離プランの推進を目指しています。
また記事では分離プランの義務化などで端末代を4年間の分割払いで購入し、2年後に条件を満たせば残る支払い分を免除する「4年縛り」も実質的にできなくなる見通しとしています。
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気になるのは「4年縛り」もアウトというところ。そもそもこの4年縛りのプランは今までの毎月の通信料金から引くタイプとは違い、4年契約をすれば2年経過時点で残債をなくして機種変で新しい端末が買えるというもの。
2年経過すぐに機種変更をすれば、今までの毎月からの割引とほぼ同等の実質価格になりつつも、あくまで通信料金から割り引いているのではないので通信量と端末代金は分離されており、総務省の分離指示はクリアしている、というのがau、ソフトバンクの主張でした(ドコモは4年縛りを実施していない)。これもアウトとなると、すでに分離プランの指示はクリアしてきたとされていた今の料金プランの状況がかなり変わってきます。
個人的にはまずそもそもの4年縛りが長すぎますし、2年経過した時点ですぐに機種変更をしないと値引き分がどんどん減っていく(最悪4年そのまま使い続ければ値引きは0)という契約自体が、今までの毎月からの割引よりも値引きの恩恵を受けられる機会が減る可能性が高いため、正直今までより携帯料金が高くなる可能性すらあると思っています。
今回の記事どおりであればこの4年縛りもアウト、分離推奨のためそもそもの毎月の値引きもアウト、そして通信料金は下げろ、と言われればキャリアは新しいプランを作らざるを得ません。
ただキャリアは今までも総務省などから指示されたことをこなしてきましたが、対応しつつも言ってみれば法の目を抜けるような形でプランを作成し、私としてはユーザーの負担が減ったことはかつて一度たりとも無いと感じています。
もしくはこのまま何の新しい値引き施策や今までより安い新プランもなく単に端末代を通信量からの割引が禁止だからと今までの状態で割引だけなくなれば、それはそれでこれまた単にユーザーの負担が増えるだけです。
今回、法整備が行われるとしても生半可なやり方では今までと変わらず、例えプランが変わっても携帯料金はおそらく下がらないでしょう。総務省がどこまでメスを入れられるか見ものではあります。
私としては通信キャリアも私企業なので利益を出そうとすることはわかるので、望みとしてはとにかくプランの複雑化はやめてほしいということと、通信料ベースの選択の幅を広げて欲しいという点だけです。
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