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これは小説の読み方として革命かもしれません。
小説「走れメロス」の物語の中で進む時間に合わせて文章が表示されていくという、かつて無いほどに物語をリアルに感じられる小説アプリです。
中身は普通に「走れメロス」の小説です。ただし最初はタイトルしか表示されません。
そしてアプリを入れて初めての19時になると…
メロス激怒。言わずもがな「走れメロス」の書き出しですね。
そう、「走れメロス」の物語の中の時間と同じタイミングでアプリ内で本文が読めるようになっていくのです。
文章は小説内の時間に合わせてキリのいいところで切ってあり、長さはは数スクロールから、数行のシーンも。
公開される度に新しいところに自動で移動する様になっており、古い部分は文字の色がすこし薄くなるのですぐに見た目の違いでわかります。もちろん少し薄いくらいなので内容を読み返すことも問題なし。
ただそれだけなのですが、この小説内時間に合わせて進んでいくという体験がかなり面白いです。
最初はメロスが自分の村に戻りますが、その際の描写はわりとあっさりしていて、帰ってから疲れて眠ったりするので、更新自体もスローペースです。
ところが、妹の結婚式を見届けていざ友の下へ戻ろうと走りだすと、更新が一気に増えます。
これは元々の小説自体の描写が詳細になっていくので自然とそうなるのは当たり前といえば当たり前なのですが、物語のクライマックスに合わせて更新頻度が上がっていくというのは題材のチョイスが見事だったのか偶然か、とにかく非常によくできています。
まさか「走れメロス」に対して「今頃メロスどこ走ってるかな…」なんて気にする日がくるとは思いませんでした。
物語の最後までの時間は小説内と一緒で3日。元々そんなに長い物語ではないので、普通に読めばすぐに終わってしまう「走れメロス」をこんな風にじっくり楽しめたのはまさにアイデアによる新しい体験です。
毎日、アプリを入れた人毎に19時スタートというのもなんだかアトラクションの様で楽しいです。友達と一緒に初めて読んでみるのもいいかもしれませんよ。
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