不思議で素敵な”だまし絵”の世界を旅するパズルゲーム。母から娘へ受け継がれる物語も美しい「Monument Valley 2」

 立体の様に見えるけど、ありえないポイントで繋がっていてループしてたり、手前にある様にも奥にあるようにも見えたり、そんなだまし絵の上を動かし、道を作りゴールまで辿り着くパズルゲームです。

Monument Valley 2

価格:600円

カテゴリ:アドベンチャー

 チュートリアルを兼ねた最初のステージ。この状態では立体として成立している様に見えますが…

 バルブをひねると角の部分がぐるりと回転し道ができました。

 屋根の様になっていた部分と最初にキャラクターがいた部分は高さが違うはずなので、平面部分が繋がるはずがないのですが、あれれ…

 そんな風に立体的に考えるとおかしいはずですが、ゲームとしては道ができていればOK、だまし絵をあえて使って道を作っていくので頭の柔軟性が必要です。また、そのあり得ないはずの道をキャラクターが歩いているのも不思議な感じを与えてくれます。

 とはいえパズルとしてはそこまで難しくなく、道を回転させたり、スライドで動かしていると「あれ、これ繋がってるな」みたいな感じになり、意外と進めます。逆に慣れてくると、「こうすれば(立体的にはおかしいけど)道が繋がるはず!」とだまし絵を自分で操れるような感覚になりますよ。

 また本作はストーリー性も秀逸。操作キャラは最初は母親で、娘が後ろをくっついてきます。それが、途中離れ離れになったり…

 二人で別々の道を協力して進んだりするうちに、ついに娘が先頭を切って歩くように。

 二人の間にセリフはありませんが、最初は母親からちょっと離れただけで合流したときはギュッと抱きついていた子供が、進むにつれいつの間にか勇敢に歩んでいく様はなかなかぐっときます。

 前作から名作と名高い作品ですが、パズルとしてのゲーム性、グラフィックとしての綺麗さ、それらを伝える表現力、あらゆる点が美しい、そんなゲームです。

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