遂にこの時が来たというべきでしょうか、Bluetooth接続でのワイヤレスイヤホン/ヘッドホンも最近では当たり前になってきましたが、両耳に装着する本体はケーブルで繋がっているものしか見たことがありませんでした。
Earinはその左右のイヤホン間のケーブルすら廃した完全無線のイヤホン。先日クラウドファンディングKickstarterで出資していたものが到着し暫く使ってみたのでレビューをしてみます。
外箱はシンプルで、パコッと開けると充電器を兼ねたイヤホン収納カプセルとイヤホン。
小さな箱にはmicroUSBケーブルと耳から外れるのを防止するストッパー、イヤーピースが入っていました。
また本体箱以外に小さな箱も送られ来ており、こちらには交換用イヤーピースが3つ入っていました。本体同梱と同じMサイズのものが一つ、あと2つは同じSサイズのものが入っていました。
イヤーピースは低反発ポリウレタン製で人気の高いコンプライのもの。
実は私はカナル型が苦手でほとんどのイヤホンでデフォルトで付いているゴム製のイヤーピースがダメだったので、今まで使っているイヤホンにもコンプライを付け替えて使っていました。最初からこれが入っているのは嬉しい限り。
こちらがイヤホン本体。耳に入れやすい様にイヤーパッド装着部分が少し傾いています。
充電器とケースを兼ねたカプセル。先端部分は磁石で吸着するようになっており、少し引っ張るとシャコっと心地よく出てきます。
イヤーピースをつけてイヤホンを収納すると、左右のピースが当たりますが本体に影響はありません。
先部分にmicroUSB口があり、ここから充電します。充電中は赤くLEDが点灯します。
カプセル自体にバッテリーが搭載されており、ケーブルを繋いでいなくでもイヤホンをしまえばイヤホンを充電してくれます。
本体の形上、耳から外したらカプセルに収納するのでそのまま充電となるのはかなり合理的です。
決してイヤホン自体のバッテリーは多くないのですが、1時間超くらいの通勤であればカプセルのバッテリーと合わせて2,3日は持ちます。またイヤホン自体はプラ製で非常に軽く、耳につけても重さによるストレスは全くありませんでした。
最初イヤホン本体部分にももうちょっと高級感が欲しいかな?とも思ったのですが、素材を変えると重くなりそうですし、ユニットをこれ以上小さくするのは難しいだろうということと、これ以上小さくすると無くす可能性や最悪耳に入ってしまう可能性がありそうなので、形の好みはともかく大きさはこれくらいがベストかもしれません。
大事な音についてですが、あくまで私の主観ですが総括としてはBluetoothイヤホンとしては十分使えるというイメージです。
音の立体感はそこまで感じられませんが、外部ノイズの多い通勤・通学などで使うには十分の音質だと感じました。静かな場所で装着すると無音時に若干のノイズは聞こえますが、音をならせば気にならないレベルです。
今まで使っていたPowerbeats2 Wirelessとくらべてみたところ、流石に音の幅が狭く感じられましたが、そもそもの機構の部分で大きな差があるので、そういう点を差し引けば音としてもかなり頑張っているという印象です。
それよりも使う前は左右が無線ということで音のズレなどは無いだろうか、ということが心配だったのですがそれが全く無く、自然に音楽を聴けていることが驚きです。
スペックは以下
ドライバー :バランスドアーマチュア
周波数特性 : 20-20,000kHz
インピーダンス : 25Ω
サポートコーデック : AAC, aptx®, SBC
Bluetooth® : 4.0
本体バッテリー : 60mAh
カプセルバッテリー : 600mAh
専用のアプリが用意されており、接続中に起動すると本体左右のバッテリー残量の表示や音量のバランスの調節、低音を上げるBASS BOOSTボタンもあります。
BASS BOOSTについては、確かに低音が大きくなるのですが、私の感覚では大きくなった低音から篭っているような感じを受け、寧ろそちらが気になったので使ってはいないです。
日本でも12月下旬からモダニティが販売することを決定しており(初回分は完売)、価格は29,800円。同梱品などKickstarter版とは違うかもしれないので注意してください。
このテクノロジーはかなり凄いと思いますし、非常に面白い製品です。実際にいずれ両耳ワイヤレスの製品はどんどん出てくるとは思いますが、ただじっくり使ってみて正直なところ「両耳が繋がっていない恩恵ってなんだ!?」と思った事があるのも事実です。
メリットとしては、とにかく装着感がどのイヤホンよりも無い、おそらく現時点で世界で最も物理的な部分を排除したイヤホンだと思います。音を出すプレイヤーからケーブルが無く、更に両耳間のケーブルもない。これは他では得られない体験です。
デメリットとしては、最小限の機能故に他のワイヤレスイヤホンではある音量調節や曲送りボタンがなく、必ずプレイヤーで操作しないといけないということ。またマイクも無いので音声通話もできません。
ただそういったデメリットを差し置いてもガジェットとして魅力的なのは言わずもがな。少し値は張りますが一つどうでしょうか。
参考:EARIN | モダニティ株式会社(MODERNITY)
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